器好きな人のこの1枚

器好きな人のこの1枚

2019/05/04

【vol.1~前編~】薬膳ヨガで活躍する「深井みほ子」さんのこの1枚とは?

食べることが大好き。
器が好き。

はらぺこパブリッシングにご縁ある器好きな方たちにインタビューする新連載「器好きな人のこの1枚」がスタートします。

「お気に入りの器」は?
「日常づかいの器」は?
「あなたにとって器とはどんな存在?」

伺う質問はこの3つ。 そこから広がるエピソードトークは無限大。

さて、トップバッターは、薬膳ヨガの代表である深井みほ子さんにインタビューしました。

深井みほ子さんと豊田麗さんの器

Qお気に入りの器を教えてください

■薬膳料理の3点盛りができるオリジナルプレート

この白いプレートは、鎌倉で「ときわ工房」をされている豊田麗(以下・麗さん)さんに作っていただいた器です。

麗さんとは、2009年の秋に、私が北鎌倉にあるシェアアアトリエハウス『たからの庭』で「ご褒美ヨガ」を始めた頃に出会いました。『たからの庭』には電動ろくろもあり、陶芸作家さん達が一緒に活動をしていて、当時は麗さん含め2人、今では10人以上の作家さんが利用されています。

その場所で薬膳の料理教室を開催することになり、そこで使うお皿を作ってほしいと麗さんにお願いしたのが最初でした。

「3品盛れて、汁ものもつけられて…。そんな器が欲しいな」と麗さんに相談したら、快く引き受けてくださって、その場で打ち合わせに発展。嬉しかったですね。

■各所に小技がきいた実用的な造り

私からの要望は「3点盛れて、こぼれなくて、汁ものも置ける四角い器」でした。そしたら麗さんが「四角は洗いにくいよ」と角に“アール”をつけてくださって。ほら、ここの角が曲線になっているでしょ。 このアールのおかげでとっても洗いやすい!

そして、汁ものもこぼれないように“ふち”もちゃんとあります。さらに、裏返しても使える。「裏は“ひっかき”模様がついているから、パンが似合うよ」って麗さんが提案してくださいました。

いざ置いてみると、素朴な感じでよく合うんです。なので、乾きものはよく裏を利用して盛り付けています。春巻きとかも相性がいいですよ。

プレートにはお揃いのコップをセッティングすることもできます。1つ1つの料理が地味でも、3つがこの器にぎゅっと寄せ集まるととても絵になるから不思議。料理教室のたびに使ってきた愛着ある1枚ですね。

豊田麗さんの器と薬膳スイーツやおやつなど湯飲みに入った豆ヨガ茶もセットして。

■豊田麗さんの器の魅力は、どこかに女性らしさがあるところ

これは最近購入した麗さんの器なのですが、スペインで学ばれたこともある方なので、どこかにスペインテイストが入っている気がします。赤いアクセントがあったり…。これもテラコッタカラー。

ぼってりしすぎず、スタイリッシュなのが逆に新しいなと思って購入した1枚です。外側の模様は、おばあちゃんのレースをぎゅーっと押しつけて、焼いているそう。

「レース自体はボロボロで使えないけれど、ずっとこういう形で使っていける」って麗さんが。そのエピソードを聞いたら「それ2枚ちょうだい」って言っちゃってる自分がいましたよ(笑)。その発想がステキだな~って。

豊田麗さんの器。レースを側面におしつけて模様をつけたもの。

■日常のワクワクを増やしたい時に購入する

麗さんの器は展示会に行くたびに買い足しています。というか、行ったら買うことは分かっているんです(笑)。

洋服を買う感覚と一緒ですよね。日常の楽しいワクワクをもう1点増やそうかな、という時に、本当に気に入ったものだけを買い足すようにしています。

>>>>vol.1~後編~「深井みほ子」さんのインタビューはこちら
文:田中恵子
はらぺこパブリッシングの代表。編集プロダクション、WEB制作会社などを経て30歳を期に独立。フードジャンルをメインに、主に紙媒体の編集・ライターとして活動。最近ではフードスタイリングやカフェプロデュースにも携わる。専らの食いしん坊。
写真:土肥さやか
はらぺこパブリッシングのカメラマン。撮影だけでなく、企画やスタイリングにも携わる。東京綜合写真専門学校卒業。スタジオメイユール勤務後、岡本真直氏に3年半師事のち独立。雑誌、広告、HPなど料理の写真をメインに撮影。撮影後の試食が至福の時。

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